システムを聴くのではなく、音楽を奏でるミュージシャンの息吹や本物の楽器の音に耳を傾けることができるオーディオ・システム。2009年の設立当初から10年以上に渡って”AudioNec(オーディオネック)”が追い求めていることは、この理想の実現に集約することができます。
フランスのオーディオ・ブランドAudioNecは、これまでミュージックサーバー、アンプ、スピーカー、DSP等幅広いオーディオ・プロダクトをリリースしてきました。これらの製品はパリ近郊でデザイン及びハンドメイドされており、オーディオのみならず伝統的に最高品質の工芸品を生み出してきたフランスの歴史とノウハウが息吹いています。AudioNecは、様々なバックグラウンドを持ち、理想的なコンビであるFrancisとHerveによって支えられています。
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●Francis Chaillet(フランシス・シャイエ) 創設者、メインオーナー、C.E.O ルイ・リュミエール国立音響工学学校の修士号を取得。現在も、音響、コンピュータ工学、デジタルエレクトロニクスの分野で数十年に渡り培ってきた確かな専門知識を活かし、全ての製品の構想と製造をリードし続けています。 |
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●Herve Brasebin(エルヴェ・ブラゼバン) 販売、マーケティング、外交 マーケティングの修士号を取得。様々なコミュニケーション機関でマーケティングと事業開発を担ってきた25年以上の経験を持っています。オーディオマニアであり、同時にラジカルな音楽マニアです。最初にAudioNec “SDV3-S” ミュージック・サーバーを導入し、その後、AudioNec “AA2 Signature”アンプを導入。Francisとの出会いにより、HerveはAudioNecの親会社であるAudioPrimに資本参加することになりました。現在Herveは、AudioNecの販売、マーケティング、外交を担当しています。 |
AudioNec History
Francisは、2003年にミュージック・サーバーの開発/研究を始めました。その開発が形になり、生産へと移行し始めた2009年にAudioNecが設立されました。この年、AudioNecはパリのハイエンドショーで初めてミュージック・サーバー”SDV1”を発表しました。しかしこのショーで、ミュージック・サーバーだけのブランドでは成功は難しいことが明らかになりました。 そこで、これまでとは全く異なる思想のスピーカーを開発することにしました。文字通り次元の違うリスニング体験を実現するためのアイデアの模索が始まったのです。 |
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Answer |
数年の開発期間を経て、AudioNecは2010年のミュンヘンのハイエンドショーで初めて “Answer”スピーカーシステムを出展しました。このスピーカーは、DuoPoleと名付けられた独自のダイポール・ワイドバンド・ドライバーを解放された形でマウントし、特殊なフラット型のバス・ドライバーボックスも搭載。さらに、デジタル領域で室内音響補正を行う”DSPV2 プロセッサ”も搭載していました。 非凡な発想から生まれたこのスピーカーからは驚くべきサウンドが鳴り響き、ミュンヘンのハイエンドショーに毎年足を運ぶ多くのオーディオファイルや専門家は、10年経った今でも”Answer”を聴いた時の衝撃をはっきり覚えています。AudioNecの歴史における最初のマスターピースとなった”Answer”は、その後のAudioNecのスピーカー開発における技術的指針となったのです。 |
次に指針となったのは”Answer”と完璧にマッチングし、音楽のエッセンス、ディテールを純粋な形で高精度に鳴らすことができるAudioNec独自のアンプを開発することでした。そこで、ソリッドステート・アンプの広大ダイナミックレンジ、リニアリティ、ワイドレンジな周波数特性を備えながら、真空管アンプのような艶のある響きを実現するアンプを目指しました。 |
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“AA2”は、贅を尽くした最高のディスクリート・ソリッドステート・アンプとして誕生しました。完全なバランス設計に加え、ディスクリート・コンポーネントを基本とした回路設計、巨大な電源部を搭載し、パワーの限界やストレスを感じることなく、生き生きとした温かみのあるサウンドを実現したのです。 |
AA2 |
Crystal |
AudioNecの次のステップは、15インチのバスドライバーを搭載したスピーカー”Response”でした。しかし、サウンドは素晴らしくとも、その垢ぬけないルックスからあまり人気がでませんでした。その苦い経験を経て、AudioNecは2011年以降 ”Crystal”、”Diva”、”Diva XL”らの傑作スピーカー群 “Classic “シリーズのラインアップを次々とリリース。それらのスピーカーは、音だけでなくルックスも洗練され、誰もが魅了される魅力に溢れていました。また、この”Classic “シリーズにより「スピーカー + DSP + アンプ」というオーディオ・スピーカー・システムを確立し、現在に至るまでAudioNecのスピーカーは、シグネチャーバージョン(「スピーカー+DSP+アンプ」)という形での販売を行っています。 その後AudioNecは、オーディオファイルがスピーカーを伝統的な方法で楽しめるように、パッシブ・クロスオーバーの開発に着手しました。もちろん、通常のパッシブ型スピーカーでも、AudioNecの特徴である驚異的なスピードとダイナミクス、美しい音色、生き生きとした高い音楽性は、DNAの中になければなりません。理想のパッシブ・クロスオーバーが完成した2014年末以降、AudioNecのスピーカーは、パッシブバージョンとシグネチャーバージョンが選択できるようになったのです。 |
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2016年、AudioNecは資本金を747,000ユーロに増資し、新しい施設への転換、新たな研究開発、生産ツールの投資を実現。ハイエンド・オーディオ・ブランドとして大きく飛躍しました。新しいドライバーや新しいコンセプトのスピーカー開発を行う万全の体制を経て、2019年、革新的でアップグレード可能なモジュール式キャビネット・フレームを採用した ハイエンド・ラウドスピーカー ”EVO line”が生まれたのです。 |