Performance
【Pinpoint accuracy for lifelike sound】
■New MPD [Micro Pleated Diaphragm] III High Frequency Transducer
前世代で大きなブレイクスルーとなったMPD(Micro Pleated Diaphragm)をリニューアルし、MPD IIIとし新搭載。従来のドーム型より遥かに広い表面積を持つ低質量プリーツ型振動板を使用したこのトランスデューサー(ハイル・ドライバー型)は、プリーツを素早く絞り込むことで超高速アコーディオンのように動作し、スムーズでワイド、かつ自然な高速レスポンスを実現します。その結果、歪みが無くより正確でリアルなサウンドを実現し、すべての帯域で極めてナチュラルかつフラットな特性を実現しています。また、振動板はドーム型ツイーターの約8倍の表面積を有しますが、これは、ドーム型ツイーターと同じ出力を得る時に比べて1/8の振動幅しか必要しないことを意味し、極めて高いパワーハンドリングと能率を獲得しています。 |
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MPD IIIでは、ネオジム・マグネットを採用した磁気回路を新規設計。パワーハンドリングと能率の更なる特性改善を実現しました。また、Bronze 6G/Silver 7Gのノウハウを活かし著しい放射特性の改善を実現したWaveguideを、MPD IIIトランスデューサー用にカスタマイズし、新搭載。新たな放射パターンを一から見直したことで、一切の不要な反射を抑え、極めてフラットな周波数特性と均一なレスポンスを実現。音場感と感度の向上に大きく貢献します。加えて、放射面が正方形であるため、水平面と垂直面の指向性を等しくしたことによる音場特性の更なる向上も見逃せないポイントです。 一切の歪みを排し、究極のナチュラリティを持った高音域再生を可能にした、全く新しい理想的なトランスデューサーです。 |
【Vocals have never sounded this clear】
■New RDT [Rigid Diaphragm Technology] III Cone
RDTドライバーを、第3世代にリニューアルしてMPD IIIとし新搭載。超軽量かつ高強度なこのドライバーは、完璧なピストン・モーションを実現します。振動板は積層構造の複合ダイアフラムで、コア(中心素材)はNomex(登録商標)のハニカムです。表面は Monitor AudioおなじみのC-CAM(セラミック・コーテッド・アルミニウム/マグネシウム合金)振動板。裏面はカーボンファイバー織布という素材の異なるサンドイッチ構造で構成されています。またコーン形状はセンターホールを排した精度が高い放射状を形成しています。この優れた素材と完璧なフォルムにより、ベンディングから完全に解放された完璧にアキュレートなピストン運動を、凄まじいスピードで実現します。MPD IIIは、300Hz以上の音域で8dB以上の歪みの低減を実現しています。
RDT IIIでは新たにリアレイヤー2層のカーボンファイバー織布を新採用。強度の向上により、パワーハンドリングリングが向上し、歪みは極限とも言えるレベルに低減されました。また、ドライバーの帯域を拡張するためにコーン・エッジと、ブレークアップを抑制するためラバー・エッジも最適化されています。
新技術により、超軽量・超剛性に仕上がった振動板により、超高精度のピストンモーションを実現。Monitor Audioスピーカーの歴史の中で、最もクリアかつタイトなサウンドを奏でます。
■DCF [Dynamic Coupling Filter] Mechanism
特許技術となるDCF(ダイナミック・カップリング・フィルター)は、巧みに調整されたバネの様に駆動するナイロンリングです。リングには吸収材の様に働き、コーンの後ろから空気圧を開放する空気穴を配置。ドライバーが動くことで発生する高周波のエネルギーを効果的に減衰させ、ボイスコイルが帯びる熱を冷却します。歪みを低減し、更なる高能率化と、かつナチュラルなドライバー駆動を寄与しています。
■Underhung, Edge-Wound Voice Coiles
MPD IIIドライバーには、アンダーハング・エッジワウンド・ボイスコイルが採用されています。断面が長方形のため、高い巻き線密度と導体占有率を得ることができ、高い感度が得られるエッジワウンド・ボイスコイルを使用することにより、強力なドライブ力と高いダイナミクスを獲得しました。
■Thermal Optimisation
高出力時にボイスコイルが加熱されると、感度が低下するパワーコンプレッションが発生します。MPD IIIドライバーには、マグネット、ボビン、さらにはボイスコイル自体にブラックアルマイト絶縁処理が施されています。高出力に耐えられる優れた耐熱性を持ち、極めて高いパワーハンドリングを実現します。
【High power handling, high senstivity, wide directivity】
■New Platinum 200 & 300 mid driver [100mm] ・RDT III Cone ・DCF(Dynamic Coupling Filter) ・Underhung, Edge-Wound Voice Coiles ・Thermal Optimisation ・ARC(Anti-Resonance Composite)製のTLE (Tapered Line Enclosure) ・ネオジム・マグネット採用の磁気回路 |
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■New C250 mid driver [63mm] |
■New Platinum 100, 200 & 300 mid-bass & bass driver [150mm, 200mm] |
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【Acoustic performance improvements at a glance】
①Braced Cabinet Construction
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②TLE [Taperd Line Enclosure] TLEは、剛性が高く、共振を防ぐ振動減衰性に優れたサーモセットポリマーを基とするハイテク素材”ARC(アンチ・レゾナンス・コンポジット)”で形成され、ミッドレンジ・ユニットを密閉するテーパー状の内部エンクロージャーです。ミッドレンジユニットの精度を向上させ、高S/Nかつ、アキュレートな中音域の再生に貢献します。内部にはダンピング・マテリアルが配置され、このエンクロージャー内部のわずかな振動の悪影響をも排除しています。 ③Bolt-Though Driver 各ドライバーは、個々のユニットをキャビネット背面から直結されたテンションロッド一本で固定する特殊な固定法が採用されています。従来のドライバーの円周上にネジを取り付ける固定法とは違い、キャビネットに触れるドライバー周辺に均等にクランプ力がかかる画期的な方法です。ドライバーとフロントバッフルの振動を排し、効果的に共振を防ぎます。さらにこの固定法は、キャビネット自体の剛性を向上させる効果もあります。 ④Hive [Hi-Velocity Vent, 2nd Generation]® II Port 銃弾の通る砲身の気流の流れと同じ効果を狙い設計された、Monitor Audio独自のバスレフポート構造。ポート内の溝が流れを加速し、乱流を減少させ、効果的に気流を加速。超高速かつダイナミックなバスレスポンスを可能にし、素早く力強い低音再生を可能にしています。 ⑤Speaker Terminals ターミナルは、銅素材を精密機械加工し、酸化を防ぎ高い伝導性を実現するロジウムメッキを施したPlatinum シリーズだけのオリジナル設計です。コンタクト性、伝導性の高い設計により、ピュアリティの高いサウンドに貢献します。接続はスペード・バナナ端子と、外径7AWG(3.6mm)までの裸線に対応。音質と利便性を兼ねた、理想的なスピーカーターミナルに仕上がっています。 |
⑥New Plinth and Crossover Assembly 前世代のプラットフォームをリニューアルし、新規デザインのダイキャスト・アウトリガー・フィートとスチール製の底面ブレース採用。この強固な構造は、底部に配置変更されたクロスオーバーのマウントを兼ねており、キャビネットからクロスオーバーをセパレート。強固かつ耐震性に優れた土台を提供し、クロスオーバーのパフォーマンスを最大限に発揮する効果的な構造です。 |
Design
【Form follows function】
■New Aluminium Driver Frames Platinum Series 3Gは、ドライバー/キャビネット間にアルミニウム・ドライバーフレーム・ホルダーを新搭載。このホルダーにより、ドライバシャーシとキャビネットの間に振動を抑制する2層の絶縁層を形成し、ドライバーへの振動の影響を徹底的に排除しています。テンションロッド一本のユニット固定法によるキャビネットの強度と剛性を高める効果と相まって、各ドライバーは、最大限のパフォーマンスを発揮することが可能になりました。まさに現代のハイエンド・オーディオに相応しい、極めて純度の高いサウンドを実現しています。 |
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■Crossover 250Vの低ESRポリプロピレン・コンデンサー、大型ラミネート鉄芯インダクタ、抵抗の最小化とパワーハンドリングの最大化を図った極太ワイヤーの高出力ミッドレンジインダクタなど高品質のコンポーネント・パーツを採用。 また設計においては、抵抗値を最小化し高い熱容量を実現するため、各ドライバーの温度とクロスオーバーの個々のコンポーネントをチェックするなど、厳しく広範な電気的なテストを実施。その結果、最大定格出力付近においてもコアの飽和による歪みの排除や、重要な経路に抵抗をパラレル接続することによるパワーハンドリング力の向上などを実現し、長期間に渡って最高レベルのパフォーマンスと信頼性を確保しています。 生まれ変わったPlatinum シリーズに相応しく、音質最優先設計でありながら高い信頼性を持った優れたネットワーク回路に仕上がりました。 |
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■New Driver Bolt 各ドライバーは、個々のユニットをキャビネット背面から直結されたテンションロッド一本で固定する特殊な固定法が採用されています。Platinum Series 3Gでは、大型のトルクスヘッドドライバーボルトを新採用。付属品として、ウォールナット製ハンドルの調整ツールが付属します。より調整が容易になりました。 |
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【Putting our best foot forward】
アウトトリガー・フィートは、2つの精密アルミダイキャスト性フレームで形成され、10個のパーツからなる全く新しいスパイクアセンブリを新開発して搭載。高い精度で形成され、耐振動性に優れた設計です。
4つの脚部のアセンブリの上部に位置するマグネット式のスピンディスクを外すと高さ調整用のネジに、スピーカー本体を持ち上げることなく上部から容易に高さの調整が可能です。また、スパイク受けが設置できない場合を考慮し、先端のスパイクの取り外しが可能。ラバーフィートベースと、スパイクベースの2 Wayに対応します。
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完全に締めた状態 カーペットに使用する場合 |
完全に開いた状態 カーペットに使用する場合 |
スパイクなし フローリングに使用する場合 |
【The definition of elegance】
Platinum Series 3Gのキャビネット・デザインは大きく進化しました。細部まで美しく作り込まれたキャビネットは、業界最高水準のディテールと卓越した品質管理により、トータルな音響性能を追求した設計と同様に、エレガントで洗練されたものとなっています
MDFを幾層にも重ね手作業により仕上げられたキャビネットは、背面は18-21mm厚のカーブと内部ブレースで形成。フロント・バッフルは、36mm厚の精密加工された独特の曲線を描いています。カーブ状の美しい外観フォルムは、平坦なフラット型のキャビネットデザインに比べ高い強度を保持し、内部のブレーシング(補強)構造は、究極とも言える構造統合性実現。各チャンバーによりキャビネット内部で発生する定在波を抑制すると共に各ドライバーのパフォーマンスを最大限発揮します。
表面は16層にも及ぶピアノラッカー・コーティングを施し、透明感が高く上質で美しいフィニッシュに仕上がっています。キャビネット上部には、エッチング・インレイによるMonitor Audioのロゴをあしらっています。美しい仕上がりと共に、強度と音響特性を極限まで配慮したキャビネット・デザインです。