■Flat-Spider-Coaxial-Unit
Liszt Referenceの核となるのは、長年にわたる開発から生まれた特許取得の6インチ・フラットスパイダーコーンドライバーを中心とするVienna Acoustics最新の同軸ユニットです。
極めて平面精度が高いこのフラット型のユニットは同心円、同軸上において位相とタイミングのずれを防ぎ、歪みのない緻密な音と素速いレスポンスを実現します。半透明のコーン部分は新素材X4Pで作られたオリジナル振動板で、高剛性・超軽量・高制動性を得て理想的な特性を獲得しました。また、フラット型のユニットは強度的に弱い構造ですが、放射線上に伸びる補強リブと独自混合素材により、フラット型特性を持ちながらも高い強度を実現しています。また、コンポジットコーンに採用されたフェライトマグネットとの親和性を重視し、新たにフェライトマグネットを採用しています。
中心にはScanSpeak社と共同で開発され、リング・ラジエーターと中心軸にフェイズプラグを搭載したツイーターを新採用しマウント。フェイズプラグにより高域の特性・指向性を改善し、ドーム中心部で発生する歪みやロスを低減。また、フェイズプラグによるノン・ドーム型の振動板は、ドーム型と違いピストニック動作の遷移領域が存在しないため、ピストニックモードから非ピストニックモードへの移行がなく、ドーム型に比べフラットかつ過渡特性にも優れています。
クロスオーバー帯域の相互干渉を防ぎ、ポイントソース設計(点音源)の利点をすべて備えた全く新しい同軸ユニットは、前機種を超える35kHzまでの高域再生を実現。Liszt Referenceは、息を呑むような解像度を持ちながらVienna Acousticsが誇る美しく豊かで心温まる自然な音色にさらに磨きをかけています。
■X4P Original Composite Woofer
ベースキャビネットには、新採用となる特許取得済みの7インチ・フラットスパイダーコーンウーファー3基を搭載。X4Pとファブリックという異なる素材で構成されるためコンポジットコーンと名付けられました。
このコーンは内周に設けられたブレースによって強度を高め、このブレースの中央50mmはファブリック逆ドームと連結。コーン背面の補強(スパイダー)は、インパルスエネルギーを表面全体へ均等に割り当てられるように構成されています。正確にピストンモーションを行えるだけでなく、過去のユニットとは異次元の広い指向性と自然な放射特性を実現。外観のインパクトも新世代ユニットを強く印象付けるポイントです。
また、最上部のウーファーは下部2本のウーファーとキャビネット内で分離され、それぞれ独自のチャンバーとバスレフポートを設けられ独自のチューニングを施しています。このセパレートされたキャビネット構造により相互の干渉を防ぎ、スピード感と流動性を備えた驚異的な低音の伸びを実現しながら、ネットワーク回路をシンプルにすることが可能になりました。
■Top Unit
上部のエンクロージャーは下部のエンクロージャーと高品位アルミニウム製の回転機構により完全にセパレート。また、左右に調整が可能となっており、低域を設置する部屋の特性に合わせた後、ミッドレンジ / ツイーターをスウィートスポットに向かって調整する事が可能です。これは部屋のコンディションに応じた完璧なセッティングを行う事が可能になり、重要な中音域の絶対的な純度が保証されます。
■Terminal
Vienna Acousticsの伝統的なスピーカー設計思想により他のプロダクトと同様シングルワイヤリングを採用。信号経路をシンプルに することで、クロスオーバーにネガティブな影響を及ぼさない配慮がなされています。ターミナルは 使いやすさと確実な結線が可能なスペードプラグとバナナプラグに対応しています。
■Network
長期間に及ぶリスニングテストによって厳選され、1%以下の誤差で管理された最高品質のハイグレードパーツを徹底的に選別して使用。基盤は最短のシグナルパスを構成すると共に、それぞれのコイルが発生させる磁界が悪影響を及ぼさないよう注意深くレイアウトされ、細部までこだわり抜いた理想的なネットワークに仕上がっています。
■Cabinet and Feet
ウィーンの工場で最高品質基準に基づき職人の手で作り出された家具のように美しく仕上げられたキャビネットは、見るだけでも満足感を与えてくれます。
正確な音像定位を得るために最新のコンピュータ・モデリングを用いて緻密に設計され、可能な限りスリムにデザインされているのはVienna Acousticsの伝統です。内部は個々のドライバー帯域を考慮した巧妙なブレーシング構造が採用されています。
■X4P Original Material
Symphony Editionに採用されていたX3Pは、ポリプロピレンにファイバーなど3種類の異なる素材を加えて作られていました。さらに最適な混合比や材料の研究を続け完成させたのが新しいX4Pです。名の通り4種類目の新素材が追加されており、この新たなX4Pがフラットな振動板を実現するために大きな役目を果たしています。追加された素材は完全非公開となっています。