中学生の頃から変わらずに今でも熱狂的に好きなものといえばTHE BEATLESと “JOJOの奇妙な冒険”です。
僕は岐阜市でalffoというカフェをやっているのですが、近年、ハイクオリティなアニメ化によって、若いお客さんとジョジョの話をする事が多くなり、とても嬉しいです。
(お店には4部に出てきたトニオ・トラサルディの “JOJOパスタ”がありますのでJOJOファンは是非)
僕ごときが今さら語るまでもないんですけど…
『ジョジョの奇妙な冒険』は、荒木飛呂彦による漫画で、1987年から連載が続く長編シリーズ。独特のアートスタイル、スタンド(超能力のような力)、奇抜なセリフ回しで有名。
物語は「ジョースター家」の血統を軸に、世代を超えて続く戦いを描く。シリーズは複数の部に分かれ、それぞれ異なる主人公と舞台が設定されている。
主な部と特徴
• 第1部(ファントムブラッド):19世紀イギリス。ジョナサン・ジョースターと吸血鬼ディオの戦い
• 第2部(戦闘潮流):ジョセフジョースターが柱の男と戦う。波紋(エネルギー技術)を駆使。
• 第3部(スターダストクルセイダース):空条承太郎が祖父ジョセフらと共に、スタンド能力でディオを討つためエジプトへ。
• 第4部(ダイヤモンドは砕けない):杜王町を舞台に、東方仗助が殺人鬼・吉良吉影を追う。
• 第5部(黄金の風):イタリアでジョルノ・ジョバァーナがギャングの頂点を目指す
• 第6部(ストーンオーシャン):承太郎の娘、徐倫が刑務所で運命に立ち向かう。
• 第7部(スティール・ボール・ラン):19世紀アメリカ。大陸横断レースでジョニィ・ジョースターが戦う。
• 第8部(ジョジョリオン):震災後の杜王町で謎の青年・東方定助の物語。
• 第9部(ザ・ジョジョランズ):2023年から連載開始。ハワイを舞台に新たなジョジョの冒険。
バトル漫画として独自のスタイルを確立し、今も世界的に人気がある。
JOJOは僕にとって音楽の先生なんです。
有名な話ですけど、
JOJOに登場するスタンド名や登場人物、ちょっとした小物や作戦の名前に至るまで、細部にアーティストやアルバムタイトルや楽曲の名前が散りばめられています。ロック、プログレ、メタル、ジャズ、ヒップホップ、テクノ、、
この節操のない聴き方、
荒木飛呂彦先生、漫画家界で一番の音楽マニアだと思います。
だから僕はジョジョに新しいスタンドが出て来る度に、ワクワクしながらそのアーティストのCDやレコードを買っていました。
JOJOを語れる人は無限にいると思うので、
今回は音楽家の視点から
”バンド名とスタンド能力がバッチリ合っていて気持ちがいい”
というスタンドと元ネタの名曲を上げていきたいと思います。
ネタバレ注意です。
スタンド名/本体
4部
バッド・カンパニー/虹村形兆
グリーンアーミーマンみたいな沢山のミニチュア兵士が
連隊で攻撃してくるスタンド
“極悪中隊”という訳が付いてました。
Bad Company / Bad Company
レッド・ホット・チリ・ペッパー/音石明
筋肉少女帯の大槻ケンヂ似のギタリスト、音石明の電気と同化するスタンド。
当時レッチリのこの曲聴きまくってたので嬉しかったのを憶えています。
フォルムとスタンド名と能力がとてもマッチしているなと思いました。
”ボヨヨン岩”とか出てくるあたり、筋肉少女帯も聴いていたんだろうな。
Higher Ground / Red Hot Chilli Peppers
ボヨヨンロック / まんが道
ハーヴェスト/矢安宮重清
バッドカンパニーと同タイプの無数の小さいスタンドが、落ちている小銭や捨てられたクーポンを拾ってくる銭ゲバスタンド。
ハーベストは”収穫”という意味なのでぴったり。
Harvest / Neil Young
キラー・クイーン / 吉良吉影
猫とドクロのデザインが名前にピッタリのラスボススタンド。
Killer Queen /Queen
5部
スティッキー ・フィンガーズ / ブローノ・ブチャラティ
男気あふれるギャングチームのリーダー、ブチャラティのスタンドで、殴った対象物にジッパーを取り付け、切断したり結合させたりできるスタンド。
スティッキー フィンガーズは
アンディウォーホルがジャケットを手がけたローリングストーンズのアルバム名で、レコードのジャケットはデニムを履いた男の下半身のアップで、ファスナー部分に実際のジッパーが付けられており、開閉できる仕様でした。

Wild Horses / The Rolling Stones
パープル・ヘイズ / パンナコッタ・フーゴ
殴ると拳についたカプセルが割れて、敵も味方も巻き込む超毒ガスが充満してしまうというスタンド。主人公のチームのメンバーなのに、危なすぎて一戦だけして離脱させられてました(作者に)
凶暴なJIMIのギターにぴったりな能力。
Purple Haze / Jimi Hendrix
グレイトフル・デッド / プロシュート
触れたものをどんどん老化させていくスタンド。
“偉大なる死”
めちゃくちゃかっこいいバンド名ですよね。
China Cat Sunflower / Grateful Dead
6部
ストーン・フリー / 空条徐倫
刑務所が舞台の6部のJOJO、空条徐倫のスタンド。体を糸状にできるという能力に名前は関係ないけど、”石に囲まれた刑務所から自由になる”
というこじつけに痺れます。
Stone Free / Jimi Hendrix
ステアウェイ・トゥ・ ヘブン / エンリコ・プッチ
ラスボスの中で最も純粋な邪悪,プッチ神父のスタンド。
“人間は自分の運命を知ることで、恐れや迷いから解放され、真の幸福を得られる”
という思想から時を加速させるスタンド能力で現世界を一巡させ、人間の自由意志を廃し、運命に争う事ができない人間ばかりの新世界を作ろうとします。
そしてその世界を”天国”と呼んでいます。
同じ6部に”Highway to Hell”
(地獄へのハイウェイ)というスタンドも出てきます。本当はこいつもこっちなんだけど、歪んだ思想で作った世界をヘブンとするところが、さすがサイコとは何かを理解している荒木先生ですね。
Stairway To Heaven / Led Zeppelin
7部
キャッチ・ザ・レインボー / ブラックモア
雨粒を空中に固定して、その上を歩いたり、ナイフみたいに武器にできるスタンド。
ハードロックバンド、レインボー(リッチー・ブラックモアのバンド)の「虹をつかもう」という美しい曲名、なのに、ブラックモアという不気味で残酷な奴が本体というギャップにキュンキュンします。
Catch The Rainbow / Rainbow
D4C / ヴァレンタイン大統領
正式な名称は
”Dirty Deeds Done Dirt Cheap”
(いともたやすく行われるえげつない行為)
D4C。
スタンド名で1番好きです。
能力は最強。デザインも最高。
そしてアメリカ大統領がラスボスという衝撃。
”Make America Great Again”
という正義を掲げながら、いともたやすく行われるえげつない行為を行います。
トランプ前の連載です、
預言者みたいですよね。
荒木先生の頭はどうなっているのか。
能力について興味ある方は是非調べてみてください。
Dirty Deeds Done Dirt Cheap / AC/DC
ボール・ブレイカー / ジャイロ・ツェペリ
もう1人の主人公ジャイロが鉄球を武器に使うからこの名前。
7部は先生のAC/DC愛が溢れています。
Ball Breaker / AC/DC
タスク / ジョニー・ジョースター
7部のJOJOのスタンド。
自分の爪を回転させて銃弾のように発射できる。
“これはもう『爪』を超えた……『牙』だ
これからは『牙(タスク)』と呼ぶ!”
…と自分で言っていました。
このFleetwood Macのアルバム最高です。
Tusk/Fleetwood Mac
8部
ソフト・アンド・ウェット / 東方定助
8部のJOJOが使うシャボン玉のスタンド。
割れた瞬間そこから何かを奪う…という設定は途中で何処かに行きました。
“柔らかく。そして濡れている。”
と自分で言っていました。
Soft And Wet / Prince
ナット・キング・コール / 東方常秀
攻撃対象にナットやボルトを取り付け、分解したり、接合したりできる。
ダジャレのセンスが素晴らしい。
L・O・V・E / Nat King Cole
ショット・キーNo.1、No2 / エイフェックス兄弟
“エイフェックス兄弟”という双子のスタンド使い。
テクノアーティスト、エイフェックス・ツインのツインを
双子にして、スタンド名に#1.#2
を配置するセンスと、荒木先生は
エイフェックス・ツインも聴いてるんだという感動で崩れ落ちそうになりました。
Schottkey 7th Path / Aphex Twin
ビタミンC / 田最環
スタンドの指紋に触れた生物を極限まで柔らかくすることができる能力。
ビタミンCが不足すると壊血病という吐血と虚脱感に襲われる、主に船乗りがなる病気があるらしいんですけど、その感じかなと。
ダモ鈴木がボーカルのジャーマンプログレバンド、 CAN。
田最環(だもたまき)=ダモ鈴木のカン
という遊び心に失神しそうになりました。
Vitamin C / CAN
ワンダー・オブ・U / 透龍くん
追跡すると厄災が襲ってくるという無敵ラスボススタンド。
美しい曲名(スタンド名)なのにめちゃくちゃ危ない奴という対比が好きです。
The Wonder Of You / Elvis Presley
どうですか、
これで音楽ファンのみなさんもJOJOを読みたくなりましたよね。
割と昔のアーティストが多いので。是非レコードを探してclearaudioのターンテーブルで再生しながら読んでください、
グレートですよ。
DJ MOTIVE
aLFFo Sounds
※naspec広報より
Spotifyのプレイリストを作成しましたので、よろしければどうぞ。
ボヨヨンロック / まんが道はこのプレイリストには入っておりませんのでご了承ください。

DJ MOTIVE /deadbundy/P.C.M
DJ/PROCUCER
アルバム”CURE”がiTUNESのHIPHOPアルバムチャートで最高1位。2008年インディーズHIPHOPベストアルバムHIPHOP, TECHNO, ELECTRONICAなど縦横無尽な作風が特徴。フランスのファッションブロガーGarance Doréが制作したクリスチャン ディオールのweb用ショートムービーにmomigaiの「whales」「senaka」が使用される。
3rd ep 「seaside」はUKのダウンロードサイトHTFRのチルアウトチャート3位。別名義のユニットdeadbundyはcalm、藤原ヒロシなどから支持。ドイツのレーベルHELL YEAHより12’「Lorenz/deadbundy」発売。2020年フリースタイルダンジョンのモンスター裂固とアルバム「omniverse」伝説的なジャズトランペッター近藤等則との共作 “ZEN” 発表。2022年よりテクノアーティストの名義である “P.C.M” 開始REMIX、CM音楽、サウンドトラックなどコラボレーション多数。
instagram
djmotive.deadbundy